シルクのバンフック村にある店

職業村への観光を発展させることは、雇用創出、農村部の住民の生活改善に寄与すると同時に、伝統的な文化価値の保存に繋がると期待されています。

ベトナムにある大多数の伝統的職業村は数百年、ひいては数千年の歴史を誇っています。また、全国にある12の無形文化遺産、4万余りの国家文化遺産、約1万もの祭りは、観光部門のメリットとなっています。さらに、これらの遺産と祭りは多くの職業村にあることから、職業村への観光を発展させる為の土台と潜在力とされています。

観光商品を伝統的職業村と結びつけて発展させる為に、ベトナム職業村協会は、職業村での観光活動に対する観光客の意見集約や、職業村の職人の見解を伺う調査を行いました。同協会のリュウ・ズイ・ザン会長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「ベトナム職業村協会は、2023年までに、全国の職業村を連結させた上で、伝統的文化保存、観光発展、国際参入を実現するという行動指針を掲げています。」

職業村を観光と結び付けて発展させる方向に基づき、ベトナム職業村協会は、幾つかの代表的な職業村、例えば、北部にある陶器生産のバッチャン村、シルクのバンフック村、竹細工のフービン村、版画ノドンホー村、太鼓製造のドイタム村、中部にある大理石彫刻村、陶磁器生産のバウチュック村などで、観光ツアーを開設しました。

現在、職業村を訪れる観光客は、見学することや、手工芸品を購入するだけでなく、自分の手で、生産工程に参加したい傾向があります。そこで、職業村に住む人々を観光活動に活用する必要があるとされます。

ハノイ市観光局のチャン・ドク・ハイ局長は次のように語っています。

(テープ)

「特に、観光活動に職業村の職人の役割を活用します。これらは、貴重な財源です。職人たちは、職業村での観光発展のための観光大使になります。現在、観光客は、製品の生産工程を体験したいのです。」

職業村を持続的に発展させる為には、職業村にある文化・歴史遺跡の改修、伝統的文化の復元と発展に配慮すると共に、その職業村の製品の質的向上やデザインの多様化を行うことも重要です。ハノイ市ハドン区党委員会のグエン・バン・チュオン副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「ハドオン区には多くの職業村があります。中でも、1000年の歴史を誇るバンフックシルク生産村が有名です。この職業村を国際的な観光スポットとして発展させる方針です。これまでに、私たちは、バンフック村にある全ての神社や、お寺、祠などの改修を行った他、ここで歩行者天国や、飲食エリア、中古品市場を開設し、シルク製品の質的向上とデザインの革新をしました。」

職業村は、手工芸品を生産する場所であるだけでなく、伝統的な文化習慣を保つ所でもあります。職業村を観光と結びつけて発展させることは、ベトナムの国土や人々などをPRするための効果的なチャンネルとなります。