(VOVWORLD) -住民たちは、マングローブを木炭に生産するだけでなく、家庭用品や経済的価値の高い美術製品にも造っています。
広大なマングローブ林を有しているベトナム最南端カマウ省では、長年にわたりマングローブの木炭産業は、現地住民の伝統的職業となっています。住民たちは、マングローブを木炭に生産するだけでなく、家庭用品や経済的価値の高い美術製品にも造っています。
マングローブの木炭は、着火が早く火持ちが良いと評判で、薪などとして用いられています。ゴックヒエン県に住むグエン・タン・トウンさんは、40年間にわたり、マングローブ炭の生産に従事した人です。
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「木炭の生産方法はどこでも同じです。でも、カマウ省で栽培されるマングローブの木で出来た薪は、一番品質が良いと思いますよ。」
マングローブ炭の生産に従事するドンタム協同生産組合には30人の組合員がいます。木炭の生産過程は大変な仕事ですが、組合員たちは、この仕事を生業にするだけでなく、先祖代々の伝統的職業を守り、発展させるために取り組んでいます。最近、マングローブ炭の市価が上がったことで、この職業は多くの家庭の生活改善に大きく貢献しています。
あるマングローブ炭の生産業者は次のように語っています。
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「我が家は、マングローブ炭の生産工場を所有しています。マングローブ炭の販売による月収は約700万ドンないし800万ドン、3万3千円~3万8千程となっています。このぐらいの金額は、家族の生活費を賄うことが出来ますよ。」
他方、現地住民たちがマングローブの木で造った美術手工芸品は、カマウ省を訪れる観光客に好まれています。フィン・チュオン・ザンさんの一家は、2世代にわたってマングローブ製の箸を生産しています。現在、彼は、箸の生産ラインを整備して、毎月、約1万5千膳の箸を出荷しています。
ザンさんの話です。
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「私が造った箸はよく研磨され、美しく見えるので、多くの顧客に好まれています。マングローブの成長は15年ほどで使用できます。しかし、箸を造るなら、20年ないし30年を超える樹木が必要とされます。高品質の箸は長く使えるからです。」
マングローブは、淡水と海水の交わる熱帯、亜熱帯に生える植物である一方、カマウ省の住民にとって「貧困解消の樹木」としての重要な役割を果たしていることでしょう。