(VOVWORLD) -地元の住民たちは、経済発展、生活改善のために、従来の農作業から鹿を飼うことに転換しつつあります。
(Hoàng Quy撮影) |
中部高原地帯テイグエン地方ザライ(Gia Lai)省マンヤン(Mang Yang)県における養鹿、つまり鹿を家畜として育てる試みは、この2~3年に展開されてきましたが、現在、一定の経済的価値をもたらしています。地元の住民たちは、経済発展、生活改善のために、従来の農作業から鹿を飼うことに転換しつつあります。
ところで、養鹿のメリットについてですが、まずは成長過程のオスの角、つまり鹿茸の生産です。オスが持っている角は骨化して硬くなりますが、その前に切り取ったものが、鹿茸です。この鹿茸は、筋力向上、消腫作用、血行改善などの効用があることから、高級漢方の材料として使用されています。次は、鹿肉は食用として活用されています。
さて、コンゾン町に住むブ・バン・ザンさんの一家は、2020年6月に2匹の雄と1匹の雌鹿を飼い始めました。現在まで、雄鹿は、鹿茸の採取期、雌鹿は、繁殖期に入っています。鹿の飼育方法について、ザンさんは次のように明らかにしました。
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「鹿の面倒を見ることはそんなに大変なではありませんよ。毎朝、養鹿場を掃除したり、鹿に餌をやったりするだけです。鹿の餌は草ですから、朝、一日分の草を刈り取って、食べさせるだけで十分です。鹿茸が生えてから、餌にバナナ、トウモロコシなどを追加します。私は、今後も、もっと多くの鹿を飼育したいです。」
一方、デボトゥック村在住のノン・バン・ダオさんは、以前、ヤギ、牛を飼育していましたが、これらの動物はよく病気になったり、販売価格も不安定なので、鹿の飼育を変えることにしました。ダオさんの話です。
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「行政当局が私たちに養鹿を奨励しました。養鹿は経済的高い価値をもたらしてくれ、本当にありがたいです。我が家は、鹿を飼い始めてから1年も経たない内に、2度も鹿茸を採取した他、メスの鹿は子ども1匹を生みましたよ。私は、さらに多くの鹿を飼うつもりです。」
鹿の飼育業者によりますと、養鹿方法はかなり簡単ですが、鹿の餌、飲み物、そして、養鹿場はいつものように衛生を守らなければなりません。それに、鹿茸が生え始めてから、鹿の体重、鹿茸の品質を高めるため、特別な方法で鹿の面倒を見ます。子どもの鹿を飼い始めてから、だいたい3年経つと、鹿茸が生え始めます。普段は、1匹の鹿なら、500グラムの鹿茸を採ることができます。1年に2回、鹿茸を採取できるようです。現在の市場価格では、100グラムに当たり250万ドン、1万2千円程度となっています。鹿の飼育業者は、鹿茸の他、鹿肉、子鹿を販売して、収入を得ることができます。
マンヤン県経済インフラ室のチャン・ナム・ザン室長は次のように語っています。
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「私たちは、地元の協同生産組合と連携して、鹿の飼育業者から鹿茸を買い入れます。この間、鹿の飼育試みは、効果的に実現されたため、今後も、こうした試みを拡大させる方針です。」
マンヤン県における鹿の飼育試みの成功は、ザライ省での経済発展を遂げた典型的な一例となっています。