(VOVWORLD) -中部トア・テイエン・フエ(Thừa Thiên - Huế)省フエ市の中心地から東南に約8キロ離れた所にあるタイントオイチャン(Thanh Thủy Chánh)村は、昔から、多くの古き良き建築物があるところとして知られています。
青々とした稲畑で囲まれたタイントオイチャン村 |
資料によりますと、タイントオイチャン村は16世紀頃にできたようです。現在、村に住んでいる約3000世帯は、主に農業で生計を立てています。農閑期になると、村人は、副職業としてノンラーという菅笠を作ったり、農具の鍛冶仕事をします。村の中心地にある農具展示室は2014年に建設され、タイントオイチャン村の歴史や、文化、村人の農作業、漁獲、及び日常生活などを紹介しています。
村の人民委員会副委員長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「ここに展示されている農具は、昔から村人に関わる農作業などを反映しています。地元のガイドさんの説明により、来場者は、現地の人々の生活や農作業について深く理解できるようになります。」
タントアン(Thanh Toàn)橋 |
タイントオイチャン村へ足を運ぶと、自然豊かな風景を楽しみながら、村人の日常生活を目撃するだけでなく、数多くの特色な古き良き建築を探検することができます。その中でも、タントアン(Thanh Toàn)橋の建築が国家遺跡があります。この橋は、1776年に、村の出身で当時の官吏の夫人となったチャン・ティ・ダオ女史が、村人の往来の為に、自分のお金を出して造ったものです。全長約18m、幅5mのこの橋は、ドーム型の瓦屋根付きの橋ですが、全部で7区画に分かれ、中央の区画の上にはその夫人を祭る祭壇があります。この橋は、200年以上経った今でも村の人達の憩いの場所になっています。二年毎に開催されるフエフェスティバルの際に、村人は、その夫人の恩を偲んで、儀式を行います。
地元の観光ガイドの話です。
(テープ)
「フエフェスティバルの一環で、ダオ女史の霊位を送迎する儀式があります。これは、夫人の恩を思う重要な儀式ですから、全ての村長、長老らはこの儀式に参加しなければなりません。」
村の市場の一角 |
一方、タントアン橋の南側には、村の市場があります。フエフェスティバルが開催された際に、この市場では「祭りを迎える田舎の市場」というイベントが開かれます。このイベントでは、農業生産やノンラーの菅笠作りのパフォーマンス、民間遊戯、文芸交流、フエの食べ物の試食会などが行われます。
タイントオイチャン村は、2017年のベトナム国際観光見本市において、伝統的文化価値を持つこととコミュニティツーリズム活動が行われる場所として、「ASEAN共同体観光地」という賞を授与されました。