(VOVWORLD) -南部チャビン省ティエウカン県フーカン村にある大規模な田んぼは、新農村建設の典型的なモデルの一つとなっています。このモデルのお陰で、フーカン村は、2013年に新農村の基準、2020年に高度新農村の基準に達するようになりました。
大規模な田んぼとは、農民たちが連携し、小規模な田んぼを組み合わせて、VietGAP=ベトナム安全農産物生産基準を導入し、農作業を行う新しい生産方法です。これにより、コストダウン、農産物の円滑な販売、生産性の向上に貢献するからです。
現在、フーカン村は、人口1万1560人を擁しており、3120世帯があります。その中で少数民族クメール族は62%を占めています。現地住民の生活は主に農業生産、特に稲作に頼っています。高い土地に位置しているフーカン村では、以前、乾季になると灌漑用水が不足するため、雨季だけ稲を栽培していました。灌漑用水の不足状態を克服するために、2006年に、ティエウカン県は、灌漑用水路システムを建設しました。そのお陰で、塩害の状態が緩和し、稲の収穫量が増えました。フーカン村の農民は次のように語っています。
(テープ)
「110ヘクタールに上る大規模な田んぼは2007年に形成されました。また、灌漑用水路システムが出てから、稲は年に3回も栽培されるようになっています。また、稲の品質は高く、買い取ってくれる人がいます。そのお陰で、以前より生活は楽になっていますよ」
現在、フーカン村では、126の世帯が大規模な田んぼで稲作を行っています。農民たちは、気候変動による乾燥と冠水の両方に対応可能な農法を導入しています。こうした農法は、コストの節約、稲の質の向上、収穫量の増加に繋がるからです。フーカン村人民委員会のブイ・チュオン・アン副委員長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「大規模な田んぼで稲作を行い始めてから、順調です。従って、農民は現地行政当局の指導を信頼しています。以前、小規模な田んぼで稲を栽培していた時には、稲の収穫量は1ヘクタールあたり平均4.2トンしかありませんでした。しかし、現在は、先進的科学技術の導入により、米の収穫量は6.5トンないし7.5トンに上っていますよ。そのお陰で、農民の収入は著しく増加しました」
一方、フーカン農業協同組合の組合員であるタク・セさんは次のように語っています。
(テープ)
「多くの組合員は大規模な田んぼで稲作を行っています。農業協同組合は、灌漑用水を無料で提供してくれるほか、稲を買い付けしてくれますよ。そこで、私たちは稲の販売先を心配しなくなりました。我が家は、1.5ヘクタールの稲を栽培しているほか、牛を飼育しています」
農民たちが大規模な田んぼで稲作を始めてから、フーカン村は日々変化しつつあります。