味噌でも有名なクーダ村

(VOVWORLD) -先週、先々週と、ハノイ郊外にあるクーダ村をご紹介しました。フランス風の建築様式が残る村、春雨作りの村として有名ですが、味噌の生産でも知られています。

味噌でも有名なクーダ村   - ảnh 1 天日干しするための味噌の桶(Thế giới Di sản)

クーダ村は400年あまり前からあります。味噌の生産もその頃から始まったそうです。昔は、自家用として作られていましたが、今では、販売用に製造されています。ベトナムの味噌も大豆から出来ていて、大豆をすりつぶしたものと形がそのまま残っているものがあります。クーダ村の味噌は大豆をすりつぶしたものですが、日本の味噌とは見た目が全く違います。液体調味料のようなソースといった感じです。使い方も日本とは異なります。砂糖や生姜、唐辛子などを加えて、味噌ダレにします。この味噌ダレは、茹でた空芯菜などの野菜、また生春巻きなどを食べる時によく使われます。その他、魚の煮込みなどにも調味料の一つとして用いられます。味噌作りに必要なのは、大豆、もち米、米麹、塩です。

家が5世代に渡って味噌作りを続けているという男性が、作り方を説明してくれました。

(テープ)

「まず、よく洗った大豆を一晩、水に漬けます。それから、充分柔らかくなるまで茹でて、水を切ってから潰します。それを人肌に冷まして塩きり麹を加え、良く混ぜます。これが仕込み味噌です。次は、大豆の水を作ります。別の大豆を用意して、焙煎後に挽いて、粉状にします。それを1時間ほど煮ます。冷ましてから、桶に入れて寝かせます。上澄み液が透明になって、甘味が出れば、仕込み味噌と混ぜます。それをさらに挽いて、再び陶器の桶に入れます。蓋をして覆い、直射日光の当たらない涼しい場所に置いて、寝かせます。発酵期間が長ければ長い程、味噌は美味しくなります。」

味噌でも有名なクーダ村   - ảnh 2

味の決め手は、仕込み味噌にあります。味噌は仕込み味噌の出来に左右されるのです。発酵の段階で、仕込み味噌に生えた黄色いカビは美味しさを作ります。別の味噌職人の話です。

(テープ)

「仕込み味噌は、一週間もあればできます。焙煎して煮た大豆の水は桶に入れて、そのまま寝かせます。大体10日から20日ぐらい経ってから、その水を味見します。美味しいと感じたら仕込み味噌と混ぜます。それを1週間ほど天日干しして、発酵させます。夏は冬より発酵にかかる時間が短いです。冬の発酵には1ヶ月以上もかかる時もあります。それから、冬にやり方をちょっと間違えると、失敗しやすいです。」

味噌作りは、4月から8月までが最も適しているそうです。気温が高いからです。クーダ村の味噌は、ベトナム国内だけでなく、アジアのいくつかの国にも輸出されるようになっています。ハノイに住む消費者の話です。

(テープ)

「クーダ村の味噌が他と違うのは、甘味と塩気の絶妙なバランス、そして香りがいいんです。一度食べると、その美味しさが忘れられません。暑い夏の日に、茹でた野菜や牛肉などをこの味噌ダレに付けて食べるのは最高です。」

いつの時代でもクーダ村の味噌は、ベトナム人の食文化に欠かせないものとなっています。

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