コドウア集落へ行く道

そんな村をある日、突然、ムオンサイ村党委員会のビエット委員長、コドウア集落等委員会のザン・ア・ポ委員長、そして、チエンクオン(Chieng Khuong)国境警備庁のバン・ソム中佐が、事前通告なしでコドウア集落を訪問しました。訪問先は、ザ村長の自宅でした。ビエット委員長とザ村長との会話をお聞きください。

(テープ)

委員長：「村の党委員会と人民委員会、そして、国境警備部隊の代表が、村人の元を訪れることにしました。地元における党の活動を視察すると共に、村人がどのように生産活動を行っているのか見学をしたいからです。この時期に、皆さんは、田植えの準備に入っていますね。」

コドウア集落の一角

村長：「そうですね。党の定期活動は普通通りに進められています。現在、村人たちは、6月をめどにトウモロコシと稲作りのため、草を刈ったり、土地を耕したりしています。」

ところで、コドウア集落は、元々急傾斜の山が多く、険しい地形にあり、交通道路は、いまだ整備されていないため、現地住民の生活と経済活動を妨げています。

前は全ての家庭が、稲作のほか、キャッサバや、トウモロコシだけを真面目に栽培していたため、なかなか貧困から抜けられませんでした。こうした状況を前に、ムオンサイ村党委員会は、「経済が発展すると共に、現地住民の生活が改善されれば、貧困は解消される」と認識しました。また、他の誰でもない党員が、村人の経済発展を補助するリーダーの役割を果たします。しかし、当時、コドウア集落には、党員がいませんでした。そこで、ムオンサイ村行政当局の公務員であるザン・ア・ポ党員が、コドウア集落に派遣されました。2020年初頭に、コドウア集落の二人の住民が地元の最初の党員として入党しました。ポさんとこの二人は、現地住民に党と国の政策や主張を積極的に宣伝してきました。

ポさんは次のように語りました。              

(テープ)

「コドウア集落に住む全ての人々はモン族の少数民族であり、困難な生活を送っており、さらに、党の主張に関する情報などをあまり知りませんでした。ですから、当初、党と国の主張や政策を宣伝することは大変でしたよ。」

党、国家、及び、ムオンサイ村の党委員会と行政当局の関心を受けて、コドウア集落は、複数の貧困解消プログラムを受けました。現在、この集落は、道路建設を行っており、村人は、稲、トウモロコシ、キャッサバなどの他に、コーヒーの木を栽培しています。

ムオンサイ村党委員会のトン・バン・ビエット委員長は次のように明らかにしました。            

(テープ)

「コドウア集落の党委員会ができてから、現地の経済社会状況は前向きに変化し、現地の人々の認識も高まってきました。地元の行政当局は、道路や、学校などの建設、電気網の敷設にあらゆるリソースを集めています。」

その他、チエンクオン国境警備庁は、コドウア集落の人々の物心両面での生活改善に繋がる様々な支援活動を行ってきました。

では続いて、ソム中佐と村長の会話をお聞きください。

(テープ)

中佐：「コドウア集落は国境地域に位置しているので、国境警備部隊は、常に集落を訪れ、住民の生活や生産の様子などを見学したいのです。村長は、村人とよく接触していることから、国境警備部隊にどのような意見や提案をしたいですか？」

コドウア集落にある幼稚園

村長：「国境警備部隊は週に1回か2回ぐらい、集落に来てください。」

中佐：「はい、そうしましょう。国境警備部隊がここに来て、無料で散髪のサービスをするなどの活動をしたらどうですか？」

村長：「それは良いじゃないですか。村人たちはきっと喜ぶでしょう。」

中佐：「その他、集落にある幼稚園は立派に建設されるようになりましたね。でも、園児の学習道具や、防寒カーペットなどが不足した場合、国境警備部隊は、支援者に呼びかけます。」

「それは良いことですよ。園児たちは、衣類や、履物、学習道具などを欲しがっていますからね。」

ムオンサイ村の党委員会と行政当局、及び、国境警備部隊の関心を支援を受けて、コドウア集落の住民たちの生活は日増しに改善されつつあります。