ベトナム中南部に居住している少数民族ラグライ族は、生きている人の世界と死者の世界が共に存在していると考えられています。生きている人の世界は“仮の 世界”である一方、死者の世界は永遠です。そのため、死者との告別を意味する「ボマ」という儀式はラグライ族の人々の精神生活において重要な意義を持って います。
ベトナム中南部に住む少数民族ラグライ族は一年を通じて様々な祭りを催しますが、最大の祭りは収穫後に行なう新米祭りで、豊作になるような応援をしてくれた神と先祖への感謝を意味します。
ベトナム中南部に集中的に住んでいる少数民族ラグライ族は水源に近い高地で村を作ります。「パレイ」と呼ばれるラグライ族の村は数十軒の家からなり、村人 はほとんど同一家系内に属します。新しい村を作るには、まず高床式の家を建てなければなりません。ラグライ族の高床式の家は、独特の特徴を持ってこの民族 の文化を反映しています。
ベトナムの54の民族の中で、ラグライ族とは、中南部に居住している少数民族で、マレー・ポリネシア語群に属します。2009年の国勢調査によりますと、人口は12万人を超え、その85%以上はカインホア省とニントゥアン省に住んでいます。
ベトナム中部に集中的に住むヴァンキェウ族は、この民族ならではの豊かな踊りや民謡で知られています。その踊りや民謡を披露するのに欠かせないのが、弦楽 器、ドラ、ラップなど様々な楽器です。その中で、特に幾つかの笛はよく使われる楽器の一つで、ヴァンキェウ族の精神の拠りどころとなっている重要な存在で あると言われています。
ベトナム中部の山岳地帯にあるクァンチ省ラオバオ町は少数民族ヴァンキェウ族が多数住んでいるところです。かつては何もない貧しい町として知られていまし たが、近年この町は日々変貌しており、住民の生活もかなり改善されています。その変貌の要因について、ヴァンキェウ族の女性たちの努力を抜きにして語るこ とはできません。
ベトナム中部に住む少数民族ヴァンキェウ族の生活は現代生活の影響で変化していますが、昔から伝わってきた伝統の保護に取り組んでいます。その中で、クァ ンチ省ダクロン県カル村では16軒の高床式の家が建設されたことは伝統的な高床式の家の保存事業に大きく貢献していると評されています。
クァンチ省をはじめ、ベトナム中部に集中的に住んでいる少数民族ヴァンキェウ族は結婚を大事にしています。結婚式はその家族だけでなく、村全体の重要なイ ベントでもあります。現代生活の影響で、ヴァンキェウ族の生活も変化していますが、結婚は昔から伝わってきた伝統をそのまま守っています。
ベトナム中部のクァンチ省に集中的に住む少数民族ヴァンキェウ族はみんな、ホーという名字を持っていることで知られています。かつての民族解放事業に積極的に参加したこの民族はホーチミン主席を敬愛し、その名字に改名することにしたからです。現在も、ヴァンキェウ族の人々は日常生活でホーチミン主席の道徳を見習いながら、より豊かな生活を目指しています。
ベトナムの54民族の中で、ヴァンキェウ(Van Kieu)族とは、中部のクァンチ省やクァンビン省などに居住している少数民族で、チ(Tri)、クア(Khua)、マコーン(Ma Coong)などとも呼ばれています。2009年の国勢調査によりますと、人口は7万4千人を超え、モン・クメール語群に属します。
少数民族ザイ族が住んでいるタヴァンザイ村はベトナム北部山岳地帯ラオカイ省サパ県のムオンホア盆地にあります。盆地を流れるホア谷川に面して山を背景に した家々が点在する風景。ザイ族の人々は家を生活上の最も重要なものとして、家を建てる時、立地や建設資材などすべての要素をきちんと用意しなければなら ないと考えています。
ベトナム北部山岳地帯で暮らしている少数民族ザイ族のお餅は、お正月、葬式、結婚式などの行事の時に欠かせないものです。ザイ族の人々の考えでは、お正月にあたり先祖にお供え物として捧げられるお餅は先祖にその一年の生活を報告するとともに、健康、幸運、豊作などを祈るためのものです。先祖に捧げられるお餅はお供え物であり、清潔にきちんと作られなければなりません。
ベトナム北部山岳地帯に住む少数民族ザイ族は豊かな文化を持つ民族として知られておりますが、その中でも、ザイ族の民謡はこの民族の人々の精神生活の欠かせないものであり、その共同体の結びつけを補強しています。
ベトナム北部山岳地帯に住む少数民族ザイ族は子どもを大事にしていて、赤ん坊が生まれるはその家族にとって大喜びだと考えられています。その考えは名付けの儀式にも反映されます。
ベトナム北部の山岳地帯に住む少数民族ザイ族は一年を通して様々なお祭りを催しますが、最大の祭りはザイ族の言語で「ローンポック」(roong pooc)と呼ばれる豊作を祈願する祭りです。旧暦の1月に催されるこの祭りはお正月に合わせて休んだ1か月を終えて新年の畑仕事をスタートさせるもので す。
ザイ族は結婚を大事にしていますが、結婚相手を決めるには貧富を問わず、その人の道徳及びその家族の家風が大切です。
ザイ(Giay)族とは北部山岳地帯のラオカイ省やハーザン省、ライチャウ省などに集っている少数民族であり、ザン(Dang)族、パウテイン(Phau Thin)族あるいはサ(Xa)族とも呼ばれています。人口は3万8千人を超え、タ イ-テイ語群に属します。
ベトナムの他の民族と同じように、ティ族にとって結婚式は人生の重要な通過儀礼の1つであり、一家の一大関心事となっています。
北部山岳地帯ランソン省では毎年、テイ族のおよそ200のロントン(Long Tong)祭り、という、豊作を祈る祭りが行なわれます。祭りは旧暦1月4日から30日にかけて、テイ族の各村で行なわれ、順調な耕作を切り開くことが狙いです。
旧正月のテトに、北部山岳地帯ランソン省にあるティ族の集落を訪れると、銅鑼や太鼓の騒々しい音色が聞こえ、住民たちが浮き浮きした気分で、テトを迎えている様子が実感できます。